岡谷駅前再整備 市「現時点で事業化困難」

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現時点では再整備に向けた事業化が困難という見方が示されたララオカヤ

岡谷市は15日の市議会6月定例会一般質問で、JR岡谷駅前の再開発ビル「ララオカヤ」を中核とした駅前地区の再整備事業について、「現時点で事業化は困難」との見方を明らかにした。現在のビルを取り壊し、マンションを併設した複合ビルに建て直す構想だったが、建設費の高騰などから、採算性について「リスクが高い」と判断した。今後の動向も不透明という見通しを示し、「多角的な視野で見直す」とした。今井康善氏の質問に答えた。

ララオカヤは1984年にオープンしたが、キーテナントが相次いで撤退。市は2004年に市土地開発公社を通じて権利の約9割を買い取った。06年に市街地総合再生計画を策定し、駅前地区の再整備に向けた検討を行ったが、08年のリーマン・ショックを受けて事業化を先送り。その後、経済情勢に変化がみられたため、14年に権利者の意向調査を行い、その結果を踏まえ事業化に向けた検討を再開することにした。

15、16年度にコンサルタント会社に委託した調査では開発業者へのヒアリングや国の支援制度を検証し、資金計画などのベース案を策定。事業費を確保するためマンション(81戸)を建設し売却する整備手法を再検討した。しかし、東北の震災復興事業や東京五輪関連の開発ラッシュの影響による建設費の高騰で、マンション部分の販売価格が周辺の市場価格より高くなり市場性に欠けるほか、国の支援制度の動向も不透明とした。

これらを総合的に検討し、「事業採算性においてリスクが高いことから、現時点で事業を推し進めることは困難な状況」(岩垂俊男企画政策部長)とした。さらに、「五輪終了後に開発業者の進出条件なども変わってくると思われるが、好転しない可能性もある」とし、「これまでの計画に縛られず、多角的な視野で見直していく必要がある」との考えも示した。

5月31日に開いたララオカヤ管理組合の定期総会でこうした方針を説明、「理解を得た」という。今後の方向性については「もう一度権利者の皆さんと駅前地区の再整備について意見交換を行いながら検討していきたい」(同)と述べるにとどめた。

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