2017年07月06日付

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こんな人たちに私たちは負けるわけにはいかない―。東京都議選で応援演説した安倍首相が放った一言。「こんな人たち」とは、「私たち」とは、どんな人たちなのだろう。何を基準に分け隔てたのだろうか。実際に見聞きした人、報道を見た人は一国の首相の言葉を、どう受け止めただろうか▼改めて報道を見直してみる。JR秋葉原駅前で応援演説した安倍首相。集まった聴衆の一部から「安倍やめろ」コールが沸き起こったのに対し「演説を邪魔するような行為を私たち自民党は絶対にしない。こんな人たちに私たちは負けるわけにはいかない。都政を任せるわけにはいかない」と指をさしながら述べたという▼立場や年齢を問わず、正面切ってやじられれば誰でも頭にはくる。ただ、窮状に陥った時のとっさの対応で能力や度量、センスは測られるもの。気の利いた切り替えしがあったら、開票結果も少しは違っただろうに▼森友学園や加計学園問題にしても「私たち」のくくりの中で何らかの力が働いたと勘繰られてもいた仕方ない。“あの一言“は、安倍一強体制のほころびとなる可能性を秘めていそうだ▼首相も都道府県知事も市町村長も、その立場はいつどんな状況下にあったとしても、国民を「こんな人」や「私たち」とくくるべきではなかろう。常に同一線上で見る姿勢は堅持すべきか。批判にも「神対応」で応じる度量が求められている。

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