伊那市共同募金委プロジェクト 開始から1年

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市寄付マルシェプロジェクトをPRするために行われたイベント=4月

伊那市共同募金委員会が実施する「市寄付マルシェプロジェクト」が昨年9月に本格的に始まり、間もなく1年を迎える。一般市民が、プロジェクトに参画する市内事業所の特定商品を購入すると、売り上げの一部が赤い羽根共同募金に寄付される仕組みで、県内初の試みとして導入した。ただ参画は7事業所と開始当初から横ばいのままで、認知度の低さも課題。同委員会事務局の市社会福祉協議会は「時間はかかるだろうが、何としても軌道に乗せたい」とし、市民の認知度向上や参画事業所の掘り起こしに努めていく考えだ。

福祉の充実に向けて募金額増を図るため、同委員会の呼び掛けで、プロジェクト推進組織を昨年6月に発足。活動の趣旨に賛同した市内7事業所と昨年9月に覚書を取り交わし、取り組みを本格化させた。各事業所が、寄付金込みの商品を1種類ほど設定して店頭などで販売、売り上げの数%~20%前後を寄付する仕組み。取り扱い商品は、歩行補助杖や文房具、入浴施設の入場券など。事業所ごと昨年11月ごろから順次販売するようになり、試行年だった昨年度は募金額として、約4000円が集まった。

「この1年で、ある程度の態勢が整った」とするものの、「認知度不足」と市社協。これまで計3回実施してきた集客型のPRイベントでは、市民を呼び込み切れなかったと総括。市民参加型企画へと方向転換を図り、知名度を浸透させたい考えだ。一方で、うれしい知らせもある。近く、プロジェクトに1事業所が加わる見込みだ。「市民が利用しやすい飲食店などに入ってもらい、受け皿を広げたい」と、賛同する事業所の掘り起こしを進めていく。

同委員会がプロジェクトに着手した背景には、市内での赤い羽根共同募金額の減少傾向がある。2016年度は1194万円余で、10年前に比べ約15%減少。浄財は、乳幼児や高齢者、障がい者らを支援する市内の社会福祉関連団体などにも配分され、活動を後押ししてきた。 減少傾向に歯止めをかけることで、市民活動の停滞や福祉事業の質の低下などを防ぎたい考えだ。

”切り札”となる同プロジェクト。市社協は「消費者にとって商品が魅力的で、 参画事業所の売り上げが伸びる。そうした市民にも事業所にもメリットがある取り組みとして軌道に乗れば」と今後の発展を期待。「地道に活動を続けていきたい」としている。

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