2017年09月24日付

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「信条」というと大げさに聞こえるかもしれない。しかし、誰にでも、これだけはやる、あるいはやらない、といった自分のルールがあるに違いない。最近、「手に血が付いた人とは握手しない」という信条を本紙で読んだ▼今年5月に、日本人女性として初めて国連本部の事務次長(軍縮担当上級代表)に就いた中満泉さんの言葉だ。これまで紛争現場で平和活動に取り組み、戦争犯罪人とも付き合ったという。その信条は、平和実現のためには残虐行為に加担した人間とも折衝するが、心の中では一線を画すという決意だろうか。きれいごとだけでない国際政治の厳しさを思い知らされる▼同じく厳しいスポーツの世界では、平昌冬季五輪があと5カ月ほどに迫った。メダルの期待が高まるスピードスケートの小平奈緒選手=茅野市出身=の信条は「日々自分超え」だそうだ。昨シーズンの500メートルでは15戦全勝。それなのに、まだ自分を超えようとする練習は想像を絶する▼さらに小平選手は「平昌五輪も通過点だと思って」努力する、と言う。素人には想像できないが、どんなレベルを目指しているのだろうか。すごみを感じさせる言葉だ▼中満さんも小平選手も、何事かを成し遂げようとする人は心の芯が強い。その強さがあるからこそ、場面に応じて苦難を乗り越える柔軟さも持っているのだろう。2人がこれからどんな活躍をするのか、楽しみだ。

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