諏訪地方 増える75歳以上運転免許自主返納

LINEで送る
Pocket

諏訪6市町村75歳以上の運転免許返納者の推移

75歳以上の高齢ドライバーへの認知機能検査を強化した改正道交法の施行から7カ月が経ち、運転免許証を自主返納する高齢者が増えている。諏訪地方6市町村では、75歳以上の自主返納は今年に入って9月末時点で307人と、すでに昨年1年間の287人を上回った。返納制度が周知され、自主返納への意識が広がっているとみられている。

県警運転免許本部によると、諏訪地方で75歳以上の自主返納は、前年同期と比べて1・7倍。月別にみると、2月に33人増の50人、3月に17人増の44人と、大幅に増えた。3月の改正道交法の施行や、県内3カ所の運転免許センターで、2月から日曜日にも免許返納を受け付け始めた影響ではないかとみている。

免許返納に向けた取り組みとして、岡谷署では、代理人による免許返納の手続きを周知するチラシを独自に製作し、高齢者クラブの交通安全講習会で配布。諏訪署では自主返納の相談窓口をリニューアルするなど、さらに相談しやすい環境を整えた。茅野署では、自主返納した高齢者を対象に、自身も返納者の植松吉三さん手作りのミニわらじストラップをプレゼントしている。

一方で、高齢ドライバーによる事故は依然として多い。岡谷、諏訪、茅野の3警察署によると、諏訪地方で今年発生した今月10日時点の人身事故は551件で、前年同期と比べて68件減。このうち高齢ドライバーの事故は23件増の158件となっている。

岡谷市内では9月、県道下諏訪辰野線で、80代男性の乗用車が道路脇の電柱に衝突する事故が起きた。けが人はなかったが、この影響で電柱が車道側に倒れ掛かり、辺りは一時騒然とした。男性は「ブレーキとアクセルを踏み間違えたのか分からない。ペダルを踏んだが、停止しなかった」という。男性の家族は「免許返納も視野に入れながら、自動ブレーキ搭載車の購入を考えている最中だった」と話していた。

高齢ドライバーの衝突事故の抑止につなげようと、岡谷署と岡谷交通安全協会は9月に、65歳以上の高齢者を対象に自動ブレーキ搭載車の乗車体験を初めて行った。同署の河野正交通課長は「年齢を重ねるごとに身体機能や判断力が低下するので、より慎重な運転をしてほしい。事故を起こした場合の影響の大きさを考えれば、自主返納も一つの手段」としている。

おすすめ情報

PAGE TOP