2017年11月25日付

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県が、新たな障がい者福祉施策に役立てるために実施した「障がいのある方の実態調査」の結果をまとめた。当事者の声を直接調査するのは初めてと聞いて「今になってようやく」感もあるが本題ではない▼結果によると、回答者の半数を超える51%の人が「障がいがあることで、困ったり嫌な思いをしたりした経験」が「ある」と答えた。「外出先」で「自分の障がいが理解されていないと感じた」人が多い▼「困った時に周りの人の手助けがなかった、または断られた」人も約12%。個別具体的な状況を知ることはできないが、数字からうかがえるのは障がい者と健常者の間にはまだ壁があるという現実だ。その壁は両者の意識の違いとも言える▼伊那市在住の重度身体障がい者である唐澤浩さんは、本紙上伊那版で連載する車椅子コラム「ロシナンテ飄々」の中で、障がいと「がい」を仮名表記することに疑問を呈している。いわく「文字の書き換えに過ぎず『しょうがいしゃ』の発音はそのまま…文字文化たる漢字の抹消という瑕疵を残しただけ」▼さらに「『障害者』という単語には、事の本質と現実が凝縮して込められている故に、それに代わる言葉は生まれない」、ならば「たとえ気にくわなくても『障害者』という書き言葉はそのまま使い続けなければならないと思う」とする。仮名書きが壁を壊すのだと思うのは健常者の思い上がりかも知れぬ。

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