リニア見据えた交通体系 必要な取り組み学ぶ

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リニア開業を見据えた交通体系の勉強会で鈴木さんの話を聞く参加者

県と上下伊那3市、広域連合でつくる「リニア中央新幹線整備を地域振興に活かす伊那谷自治体会議」は25日、リニア開業を見据えた伊那谷の交通体系を主要テーマにした勉強会を、県内駅が設置される飯田市内で開いた。交通ジャーナリストで、地域公共交通の活性化・再生に関わる国土交通省の懇話会委員も務めた鈴木文彦さんら、講師3人の話を聞き、リニア時代に向けて必要な取り組みなどを学んだ。

鈴木さんは、リニア県内駅から伊那谷各地への交通手段を考える前に、「地域の交通が追い詰められている現状を認識してほしい」とした。全国的に地場の路線バスが相次いで廃止されている上、タクシーを含めてドライバーの不足や高齢化が深刻になっていると説明。リニアが開業する約10年後には「地域の交通ネットワーク自体が崩壊していることも懸念される」とした。

その上で、「持続できる地域公共交通に向けて地域が真剣に考え、手を打っていかなければならない」と強調。住民1人が年に1回でも、拠点駅までの往復にバスを利用すれば守られる路線もあるとして「乗って残す、乗って育てる」大切さも説いた。

JR飯田線では、リニア県内駅からの乗り換え新駅の設置を目指す動きがあり、二次交通の整備で高速化を望む声もある。鈴木さんは「地域内交通としての飯田線の役割は今後も大きいが、高速交通体系に組み込むのは難しい」と指摘。リニアの超高速と、飯田線のゆっくり感を組み合わせた地域振興策を提案した。

飯田線の秘境駅人気は根強いものの、「観光要素を強めてしまうと他の場所に人が流れてしまう可能性がある」と指摘。「秘境駅は何もないから魅力がある」と述べた。

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