2018年03月08日付

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その場しのぎ、ごまかしと捉えられてもいた仕方なかろう。森友学園との国有地取引に関する財務省の公文書書き換え疑惑にまつわる一連の対応。国会答弁で期日を指定し説明するとしながら、結果「文書を直ちに確認できない」などと国民を煙に巻く言い草。どんな事情があるにせよ、残ったのは悪印象だけだ▼5日の参院予算委員会。同省理財局長は「あす調査方針や留意点など調査状況を報告」と「あす」を強調し6日に説明する考えを示した。翌6日、参院予算委員会理事会での説明は「捜査対象となっておりすべての文書を直ちに確認できない」の実質”ゼロ回答”だった▼公文書は、民主主義の根幹を支える「国民共有の知的資源である」と、公文書管理法で定められている。過去に薬害肝炎患者リストの放置や、年金記録のずさんな管理が問題化し法制化された▼その国民共有の知的資源が、一部の手によって勝手に書き換えられているとの疑念が持たれている事態。しかも、最も近い関係にある者が、事実を明確に認識していない、あるいは隠そうとしている、事実の解明に前向きではない姿勢が見られる―とあっては、国民の信任は得られまい▼公文書管理法では「将来の国民に説明する責務」が公文書にはあると位置づける。将来の国民とは次代を担う子どもたちも含まれよう。文書問題について、子どもたちにはどう説明するのだろうか。

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