2018年05月11日付 

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今年も事務所入り口の軒先にツバメがやって来た。異動で現在の事務所に勤務するようになってから、毎年春に繰り返される光景だ。軒下はふんで汚され困るのだが、なぜだかその姿を見ると「今年もやって来たか」とほっとする。印籠を最後に出す水戸黄門のように、お決まりで変わらないということは人を安心させてくれるのだろう▼ツバメは東南アジアなど暖かな地域で越冬し、春には海を越えて日本へ飛来する。一部では国内で越冬する「越冬ツバメ」もいるようだが、小さな体で海を越えて来ると思うといとおしく思える▼日本では、害虫を食べる益鳥として古くから大切にされ、殺したりいたずらすることを慣習的に禁じてきた。巣を大切に残しておくことも日本人には身についており、ふん汚れ防止であっても巣を撤去する際に卵やひなを傷つければ鳥獣保護法違反になる可能性もある▼ツバメは泥や枯れ草を唾液で固めて巣を造る。その多くが人が住む民家の軒先など人工物に巣をかけ、毎年同じ場所で繁殖を繰り返す傾向が強い。人の出入りのある場所に巣を造るのは、天敵のカラス等が近寄りにくい環境であるからだと考えられている▼ツバメが巣を造る商家は人の出入りの多い繁盛店。商売繁盛の目印にもなっており、人とツバメは古くから共生してきたようだ。人間同士も争うのではなく、共生していく道を考えなければならないのだろう。

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