地元伝統工芸の硯と書 高遠で泉さん個展

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東日本伝統工芸展で入選した龍渓八角硯などが並ぶ泉さん(左)の個展

書家の泉石心(本名・逸男)さん(59)=伊那市西町=の個展「書と硯の世界」が、同市高遠町のアルプス中央信用金庫高遠支店で開かれている。県の伝統的工芸品に指定されている龍渓硯や書など33点を展示。4月の第58回東日本伝統工芸展(日本工芸会など主催)で入選した「龍渓八角硯」も披露されている。31日まで。

泉さんは高遠高校の教員で、上伊那書道協会の会長を務める。龍渓硯は20年以上にわたって制作。個展は、同協会と同金庫などが「伊那谷で育った中村不折に続け!子どもたちの書初め書道展」を主催している縁で企画した。

龍渓硯に使う黒雲母粘板岩は辰野町の横川などの渓谷から産出し、金色や赤褐色のさびを特長とする。会場には、さびを生かした作品や銀で装飾したふた付きの硯、硯と同じ素材の花器などが並ぶ。

「硯は1面、2面と数えるようにそれぞれに顔がある。(石の形から)見た目をどうするか十分に考えて作る」と泉さん。刀と呼ばれるのみで石を彫り、砥石で根気よく磨いて仕上げており、昨年と今年の作品を展示した。草書体や行書、篆書などさまざまな書体で短歌や詩、漢字一字を表した書も飾っている。

泉さんは「地元にこういう伝統的な工芸があるんだと知ってほしい」と来場を呼び掛けている。

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