考想・諏訪湖 1、タレント藤森慎吾さん

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諏訪湖と古里諏訪への思いを語る藤森さん

諏訪湖―。周囲を山々に囲まれ、湖畔には市街地が形成されている。神話の世界でも登場し、江戸時代には浮世絵に描かれた。富栄養化によるアオコの大量発生が社会問題となったこともあったが、自然と人の力で水質は改善した。しかし、改善に伴い「住民の諏訪湖に対する関心は薄れている」という声を耳にする機会も増えた。一方で観光客が諏訪を訪れる理由の一つに諏訪湖の魅力は欠かせない。関心の低下があるとすれば、それは諏訪湖の存在が当たり前すぎるのか、課題が解決したからなのか…。それでも地域の宝である諏訪湖は住民のよりどころ。諏訪湖を考える人、想う人を訪ね、その気持ちに耳を傾けたい。

諏訪市出身で諏訪地方観光連盟諏訪エリア観光特使を務めるお笑いタレントの藤森慎吾さんのお気に入りは立石公園から見た諏訪湖。山に囲まれた盆地に広がる湖の存在感は「本当に美しい。テレビなどの撮影で訪れると、共演した皆さんにも喜ばれる。全国に誇れる景色だと思う」と語る。

仕事ばかりではなく、プライベートでも諏訪に帰ると、たびたび立ち寄っているという。特に冬の結氷した湖の上に雪が積もり、一面真っ白に覆われた風景がお気に入りで「誰かに紹介したくなる場所」。自らの発信をきっかけに同公園を訪れたファンも多い。

幼少の頃から諏訪湖を身近に感じて育ち、今も愛着は強い。幼稚園帰りに訪れた石彫公園や祖父母と乗った遊覧船、友人と訪れた諏訪湖祭湖上花火大会などたくさんの思い出が諏訪湖にはある。

都内の大学に進学し、在学中に相方の中田敦彦さんとお笑いコンビ「オリエンタルラジオ」を結成。2004年の漫才コンクール「M―1グランプリ」で準決勝に進出し、リズムネタ「武勇伝」で一躍注目を集めた。11年頃からは「君、かわうぃーね」などのギャグで「チャラ男」として再ブレーク。音楽シーンでもダンスボーカルユニット「RADIO FISH」で紅白歌合戦出場を果たし、現在も第一線で走り続けている。

忙しい毎日の中で、ふと一息つけるのが古里の存在。「仕事、プライベートを合わせると、諏訪に帰る機会はわりと多い」といい、「地元では多くの皆さんがまるで親戚のおじちゃん、おばちゃんのように迎えてくれる。その温かさが好き」という。

テレビ番組の企画で東京マラソンに出場して以来、ランニングが趣味の一つとなった。約8000人のランナーが諏訪湖周を駆け抜ける諏訪湖マラソンにも17、18年の2年連続でゲストランナーとして出場。一般ランナーと共に全コースを走り抜き、ゴール後も率先して出場ランナーにエールを送り続けた。

古里について気掛かりなのは人口減少。特に若い世代の動向で「諏訪が若者にとって魅力的で『訪れてみたいな』『住みたいな』と思うような街になってほしい」と願う。仕事柄、生活の拠点は東京にあるが、「何かあればどんどん諏訪を発信したい」と意気込む。音楽やさまざまな分野のクリエイター、アーチストを集めたイベントなど地元を盛り上げ、県外からも人を集めるような催しを諏訪湖畔で開き、「全国からもっと注目されるようになれば」と期待する。自らの出演も含め、可能な限り協力する考えだ。

若者を集めるには景色や働く場だけでは不十分で「住みたくなるような環境も重要」とする。以前ロケで訪れた埼玉県飯能市の湖畔で北欧のライフスタイルを体験できるテーマパークを例に挙げながら「諏訪は湖があり、山があり、精密工業をはじめとする産業がある。 その景色や産業構造から『東洋のスイス』と呼ばれてきた。であるなら、もっとスイスらしさを追求したらどうだろう。『諏訪に行くと、スイス気分が味わえる』。そんな方向性を持って大々的に開発する視点も必要では」と提案した。

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