諏訪湖に「ナノバブル」発生装置 県が来年度

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ナノバブルを活用した諏訪湖の初島近くでの貧酸素・底泥改善実験に向けて準備を重ねる関係者=2017年9月、諏訪市の初島

県は新年度、酸素を含んだ超微細気泡「ナノバブル」の水を諏訪湖底に送り、夏場の湖底で水中に溶けた酸素量が極端に不足する貧酸素状態や底質の改善を図る手法の検証に取り組む。沖合でナノバブル発生装置を稼働させ、周囲に観測機器を設置して、改善効果の範囲などを調べる。2019年度当初予算案に、諏訪湖の総合計画「諏訪湖創生ビジョン」の推進に向けた複数の政策の一つとして1276万円を計上した。

装置の設置場所や装置の周囲に置く観測機器の数などは今後検討する。諏訪湖では、環境改善に取り組む住民団体「諏訪湖クラブ」(沖野外輝夫会長)が17年夏から貧酸素の解消と底泥の改善を目指し、ナノバブルの発生装置を活用した実験を重ねてきた。

ポンプでくみ上げた湖水とエアコンプレッサーから送り込まれる空気を独自に組み立てたナノバブル発生装置に送り、空気を多く含んだ水がパイプを通って湖底から出るようにした。

ナノバブルは空気を含んだ水を長く水中にとどめるのが狙い。民間事業者や県諏訪地域振興局などの協力を得て岡谷市湊の沖合600メートルや諏訪市の初島近くで実験を重ねた。昨夏はエアコンプレッサーなどを動かす電源をそれまでの燃料を使う発電機や一般電源から太陽光発電に切り替えて持続可能なシステムの構築を目指した。

実験結果や考察などは3月に予定されている諏訪湖創生ビジョン推進会議の中で報告する。6日に諏訪市内で開かれた諏訪湖ライオンズクラブの環境ミニフォーラムの中で沖野会長は今後の展開へのコメントとして「水深4メートル以深の水域全体を対象とする貧酸素解消対策は困難で段階的な取り組みが必要。沿岸域を対象とすれば効果的だが、水域を何らかの方法で区切り、閉鎖性を増す工夫が必要」などと説明した。

県水大気環境課は「来年度の事業展開に向けては、3月に行われる諏訪湖クラブの報告を注視している。実験の成果を参考にしながら、県としてナノバブル発生装置を設置していきたい」とした。

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