伊那谷昆虫食の資源価値を探る 伊那でシンポ

LINEで送る
Pocket

休憩時間には試食会。上伊那農業高校はイナゴのかりんとうを振る舞った

上伊那地方の昆虫食文化に関わる「美味しい昆虫シンポジウム」(県上伊那地域振興局主催)は17日、伊那市創造館で開いた。昆虫料理研究家ら2氏の講演と、ザザムシや蜂の子、イナゴ、蚕のさなぎに詳しい地元関係者による座談会、試食会があり、県内外から約130人が参加。伊那谷が誇る昆虫食の魅力や価値を再認識し、地域資源としての可能性を考え合った。

座談会ではザザムシの漁師や地蜂の愛好者が減っていることが課題に挙がり、市地蜂愛好会の有賀幸雄会長は「蜂追い大会や巣コンテストを開いている。ぜひ参加してほしい」と会場に呼び掛け。ザザムシ漁をするには鑑札が必要だが、「伝統を守るには鑑札を受けやすくすることも必要でないか」との意見も出た。

伊那谷の味を届ける「塚原信州珍味」(同市)の塚原保治さんは、世界的な人口増と食糧危機を見据え、国連食糧農業機関が昆虫類の役割に注目している点に触れ「注目が高まり、つくだ煮の売れ行きは伸びている」と報告。高校生から高齢者まで幅広い世代が昆虫食に関して知恵を出し合う場を設け、新たな価値や商品を生み出していくことを提案した。

市職員でザザムシ研究家の牧田豊さんは「ザザムシは世界中どこにでもいるが、冬の天竜川の冷たい水がおいしい虫にしている」と強調。駒ケ根シルクミュージアム館長の中垣雅雄さんは、「食べるシルク(絹)」に注目しているとし、蚕のさなぎの食文化を守るためにも、糸を作る養蚕から食べる養蚕に転換していく必要性を訴えた。

講演したのは昆虫料理研究家の内山昭一さんと、「昆虫食のentomo」代表の松井崇さん。内山さんは、味や栄養などあらゆる角度から可能性について語り、「伊那谷はイチゴ狩りが盛ん。“イナゴ狩り”があってもいい」とも述べた。松井さんは昆虫を粉末にして食品に使う利点を説明した。

おすすめ情報

PAGE TOP