2019年08月06日付

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酒を飲み、生後11カ月の子どもを車内に置き去りにし死亡させた母親が保護責任者遺棄致死容疑で逮捕された。わが子の生命や安全より飲み会が大事だったか。こうした親の無自覚さ、幼稚さが起因の児童虐待が過去最多を更新している。なげかわしい世の中といわざるを得ないか▼厚生労働省が1日に示したまとめ。全国の児童相談所が2018年度に対応した児童虐待件数が年間で15万9850件、28年連続で増加し、過去最多(最悪)を更新。来年4月には親による子どもへの体罰を禁止する改正児童虐待防止法と改正児童福祉法が施行されるが、待ってはいられない▼子どもの目の前で父親が母親に暴力をふるったり兄弟間で差別するなどの心理的虐待が8万8389件と最多。次いで身体的虐待が4万256件、育児放棄(ネグレクト)が2万9474件で、性的虐待も1731件あった▼専門家によると虐待する親の特徴は▽被害者意識が強い▽しつけに暴力が必要と考えている▽人付き合いが苦手▽自分も虐待を受けた経験がある―など。子どもを自分の所有物と勘違いしている未熟なタイプもこれらの仲間か▼今こうしている間にも親の影におびえ、痛みや恐怖に打ち震える子どもたちがいるかと思うと、何ともやるせない。国も地方も少子化対策に躍起になる昨今、子どもが正常に成長できる“大人な”親づくりもまた大いに求められている。

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