山岳遭難対策に「5G」 信大とKDDI

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信州大学と通信大手KDDI(東京都)は、次世代通信規格「5G」を活用した山岳遭難対策の実証実験を、10月上旬に中央アルプス千畳敷周辺で行う。総務省の「5G総合実証試験」の採択を受け、信大総合情報センター長の不破泰教授が進める「登山者見守りシステム」の実用性を検証。不破教授の研究を支える駒ケ根市も協力する。

「5G総合実証試験」は総務省が今年1月に開催した「5G利活用アイデアコンテスト」などを踏まえ、5Gによる地域課題の解決に関する実証実験を行う。不破教授の「山岳登山者見守りシステムにおける登山者発見・空間共有機能の実現」は、同コンテストで「5G特性活用賞」を受賞した。

不破教授の提案は、5Gと無線通信技術LPWAを組み合わせ、登山者の見守りや遭難者の発見、救助を可能にする内容。小型端末を所持した登山者の位置情報をLPWAで把握し、長時間移動していない、登山ルートから外れているなどの異常を確認した際に、5Gで小型無人機ドローンを操作し、高精細4Kカメラなどを使い遭難者の発見や状況の確認をする。

救助の場面では、ドローンに搭載した拡声器で登山者への呼び掛けを行いカメラで反応を確認したり、救助隊がタブレット端末を所持して捜索本部と情報を共有し、的確に現場に移動したりする。

実証実験は9月から準備を進め、10月上旬に実施を予定している。千畳敷に5G無線機やアンテナを設置。登山者が遭難したと想定し、位置情報の確認やドローンによる捜索、遭難者の安否確認、救助隊との情報共有などを行う。気象の影響や通信可能範囲、自然への影響なども確認する。

駒ケ根市は、昨年7月からLPWAを使った登山者の把握に関する実験に協力してきた。

今月上旬に駒ケ根市役所で開いた関係者の会合で、不破教授は「このシステムは技術だけでなく、人の連携が必要」と協力を要請。杉本幸治市長も「登山者の安全安心を守る駒ケ根モデルとして発信できるよう、協力を続けたい」と意欲を見せた。

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