介護サービス従事者 「人手足りない」56%

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諏訪6市町村の介護サービス事業所に勤務する従事者の56.3%が「人手が足りない」と感じていることが、諏訪広域連合が行ったアンケート調査(速報値)で分かった。同連合介護保険委員会の知見秀雄会長は「事業者と行政が手を取り合い、介護従事者の処遇改善やイメージアップを進めてほしい」と警鐘を鳴らしている。

介護職員不足が課題となる中、人材確保・定着施策の参考にするため、諏訪地域の介護サービス事業所に勤務する従業者全員4727人を対象に4~5月に行い、2211人(46.8%)が回答した。介護従事者の勤務実態や職場に対する考えが圏域規模で明らかなるのはこれが初めて。

それによると、従業者の男女比は女性8割、男性2割。平均年齢は46歳で、50代以上が全体の約45%を占めた。勤続年数は5~10年未満が31.8%と最も多く、10~20年未満が20.5%、20年以上は3.3%だった。

現在の事業所に決めた理由は、「勤務地」が31.2%と最も多く、次いで「知人の勧め」が18.7%、「労働時間」が9.6%、「職場の雰囲気」が9.2%。生活圏の中にあることや知人の勧めが職場を決める大きな要素になっていることがうかがえる。

非正規職員に「正規職員への希望」を尋ねたところ、「希望しない」が78.2%で、「希望する」の17.4%を大きく上回った。希望しない理由には「責任が重くなる」「夜勤をやらなくてはいけない」「年齢的に無理」といった意見が目立った。

勤務の継続は、「今の職場で続けたい」が63.7%を占めた。他方で「介護関係で別の職場で働きたい」が9.3%、「介護以外の職場を探したい」が12.2%、「その他(分からない)」が11.9%で、2割以上が転職を考えていることが分かった。

パワーハラスメントは「ある」が32.9%、「ない」が61.8%、「不明」が5.3%。パワハラを受けた相手は上司43.9%、同僚26.3%、利用者17.7%、利用者の家族10%だった。セクシュアルハラスメントは16.1%が「ある」と答えた。セクハラを受けた相手の最多は利用者で65%に上っている。

引き続き現職場に勤めるために大切なことを複数回答で聞いたところ、「賃金アップ」が63.3%、「職場環境の改善」が31.5%。「外国人介護人材」の確保は1.7%にとどまった。介護従事者の確保や定着の取り組みでは「給与改善」が82.6%、「(職種の)イメージアップ」が50.2%で、職場環境の改善や資格取得への支援を求める声もあった。

茅野市で8月29日に開かれた介護保険委員会では、人手不足がサービスの減少につながっている事例も報告された。介護サービス部会の井上憲昭部会長は「今後大事なことは介護人材に対する地域の受け入れ対策だ。介護人材が集まるように行政も支援をしていく必要がある。介護を続け、子育てしている人が3割いる。安心して子育てや介護をしながら働ける環境を作っていくことが大事だ」と強調した。

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