2019年09月14日付

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アルコール依存症の治療と言えば、とにかく酒を断ち、自助グループに入り共通の悩みを持つ者同士で語り合うことで断酒を継続していくものだと思っていた▼ところが、近年では飲酒量を減らしていく「減酒」による治療も行われているという。先日の県アルコール健康障害対策推進会議で学んだ▼全日本断酒連盟が発行した冊子「躍進する全断連」2019年版によると、断酒ありきの治療には患者の抵抗もあって、患者数に対する受診率は5%と大変低いのだという。であるなら、個々の患者の事情に合わせて飲酒量を減らしていく治療があることを知らせ、受診への抵抗感を和らげることも有効だ。飲酒量低減薬も使われるようになっているという▼冊子では「断酒以外に回復の道は無い」と教えられてきた会員にとって、治療法の変化は「たいへん心外」で戸惑いもあると明かしている。一方で、「アルコール依存症者が治療の場から立ち去ることなく、最終的には断酒に到達し、人生を全とうできることが重要」と理解も示している▼とはいえ、治療法は変わっても、患者が社会とのつながりを取り戻すことが大切なのはいつの時代も変わりないだろう。会議では「医療にはつながれても自助グループにつながれない人も、逆の人もいる。何かしらつながっていることが治療の成績を良くする。いろんな種類があるといい」との医師の助言があった。

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