2019年09月30日付

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車社会の進展は移動の変化をもたらし、大型店が並ぶ郊外に人が集まる傾向が強まった。半面で中心市街地の駅周辺は空洞化が進み、用事がなければ駅周辺に足を運ぶ機会がなく、たまに出掛けてその変化に気付く人もいるだろう▼駅前再生の期待を受けて諏訪市のJR上諏訪駅前の商業ビル内に設置した公共スペース「駅前交流テラスすわっチャオ」が開所4カ月余で入館者数10万人を超えた。一定の集客力は周辺のにぎわいにもつながり、行政などの関係者も一安心の様子▼夕方顔を出すと、自由に使えるテーブル席に高校生の姿が多いことに気付く。市内には高校が3校あり、駅を利用する生徒が少なくない。教科書や参考書を開いて学習したり、友人らと話をしたり。「居場所」としての役割を果たしている▼順調な船出となったが、順風満帆というわけではない。商業ビル駐車場の無料時間拡大を求める声は根強い。利用する親子は同じビル内のスーパーで買い物後、「キッズコーナーで遊ぶのは30分間」と決めている。滞在1時間を超えると駐車料金が有料になるからだ。時間を気にしながら買い物したり、遊んだりするのは自然な姿とは言えないと感じる▼施設では10月以降、自主事業が計画されている。周囲に聞くと、まだ行ったことがないという人もいる。利用者が固定化するのはもったいない。さらなる掘り起こしへ工夫が欠かせない。

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