日本人初コソボ大統領勲章 柳澤寿男さん受章

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受章したコソボ大統領勲章を披露する柳澤寿男さん

下諏訪町出身の指揮者柳澤寿男さん(48)=東京都国分寺市=が、コソボ共和国大統領勲章(文化功労賞)を受章した。音楽活動を通して近隣の和平に貢献していると評価された。大統領による授章式は11月23日、東京永田町の衆議院第一議員会館で行われたが、柳澤さんは出席できなかったため後日授与され、報告のため故郷を訪れた。日本人が同国の文化功労賞を受けるのは初めてとなる。

今年はコソボ紛争が終結してから20年、コソボ共和国と日本との国交樹立10周年に当たる。コソボ共和国では、両国の友好関係進展に寄与し、同国の発展に貢献した日本人に対する感謝として、個人6人2団体に大統領勲章を授与した。

柳澤さんは、長年コソボフィルハーモニー交響楽団を率いてコソボの文化芸術の発展に貢献したことや、バルカン室内管弦楽団を通して地域和平に尽力したことなど、芸術文化分野での活動が評価された。

柳澤さんは2007年、国連コソボ暫定行政ミッション統治下のコソボフィル首席指揮者に就任。同年、バルカン半島の民族共栄を願ってバルカン室内管弦楽団を設立した。コソボ紛争後初となる、民族混成オーケストラによる演奏会を実現させるなど、活動が教科書やニューズウイーク誌などに取り上げられた。

13年からワールド・ピース・コンサートプロジェクトを開始。15年からは毎年、バルカン室内管弦楽団を率い、世界各地で演奏会を開いている。同楽団ではアルバニア人、セルビア人、クロアチア人など現在8民族約35人が活動し、民族共存共栄の大切さを訴えている。

受章者はほかに、日本・コソボ友好議員連盟会長の塩谷立さん、小池百合子東京都知事、森喜朗元総理、JICAの井上健さんら。

柳澤さんは「大統領勲章は一番名誉ある章で、光栄なことと感謝しているが、今までの活動は一人ではできなかった。支援者、後援会、コンサートを聴きに来てくれた人、ボランティアほか、多くの協力で成り立っているので、皆さんに感謝を伝えたい。いまだ対立する人が多い現地では活動を話題にしにくい側面もあったが、大統領自らが評価してくれたことは大きな意味がある」と話し、今後も文化芸術の発展、文化交流に尽力することを誓った。

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