防災、減災意識高める 岡谷市民がえん堤など見学

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川岸地区の境沢で建設中の砂防えん堤を見学する参加者

川岸地区の境沢で建設中の砂防えん堤を見学する参加者

2006年7月の豪雨災害から10年の節目を迎え、岡谷市は16日、土石流発生現場や、えん堤などの整備状況を見て回る「危険渓流市民見学会」を開いた。幼児から70歳代まで約40人が参加。市内の湊や川岸地区など3カ所を巡り、防災意識を高めた。

豪雨災害の発生した時期に合わせて毎年開き、今年は10年伝承事業の一つとして位置付けた。見学したのは、土石流で7人が犠牲となった湊地区小田井沢川に建つ「災害伝承之碑」のほか、塚間川の水量を調節し、4トン貯水できる今井西の調節池など。見学前には、市役所で当時の記録映像を見て、すさまじい災害を振り返った。

川岸地区の境沢では、2002年から建設を進めている砂防えん堤4基のうち、9月末に完成する2号えん堤を訪れた。高さ6・5メートル、長さ100・7メートルの大きさで、「透過型えん堤」として、通常は沢の水を流し、土石流発生時には流木や土石をせき止める役割を担う。参加者は大きなえん堤を近くで見上げながら、市や県の職員から仕組みや特徴についての説明を受けた。

親子で参加した神明小学校4年生の男子児童は「生まれる前に起きた災害だけれど、その恐ろしさがよく分かった」。同市湊花岡区の小口久一さん(69)は「知り合いが亡くなった災害から10年になる。えん堤の整備状況に少し安心したが、住民同士でも防災を意識していきたい」と話していた。

市危機管理室の小口智弘室長は「市民8人の命が犠牲となり、甚大な被害をもたらした豪雨災害を次世代に伝えていかなければならない。災害を振り返り、防災、減災について改めて認識を深めてほしい」と呼び掛けた。

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