もっと「ライチョウ」知って 伊那で環境講演会

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県上伊那地域振興局、豊かな環境づくり上伊那地域会議は20日、環境講演会を伊那市の県伊那合同庁舎で開いた。約50人が参加。「ライチョウってどんな鳥?」をテーマに、国特別天然記念物で絶滅危惧種のライチョウについて専門家2人が講演。ライチョウの生態や保護の取り組みに理解を深めた。

東邦大学理学部生物学科地理生態学研究室訪問研究員の小林篤さんは「ここまでわかったライチョウの生態」と題して話した。これまでの調査研究で、日本のライチョウはふ化してから独立するまでの生存率が低く、特にふ化後1カ月の生存率が極めて低いことが判明。ふ化の時期は梅雨末期と重なり天候が不安定になりやすいことや捕食者の影響を挙げ、この時期を保護することが効率的な増殖につながると指摘した。

こうした生態を踏まえ、環境省のライチョウ保護増殖事業として2015~19年に南アルプス北岳で行った「ケージ保護」について解説。生ふ化後1カ月をケージ内で餌を与えながら保護し、生存率の向上を図る取り組みで、最初の2年は放鳥後の生存率が低かったが、捕食者(テン)の駆除を並行して行ったところ、個体数が飛躍的に回復したと説明した。

今後は中アでの取り組みに注力するため、一定の成果が得られた南アでのケージ保護はいったん終了。捕食者の駆除は継続し、モニタリングを続けるとした。

続いて、環境省信越自然環境事務所野生生物課希少生物係長の福田真さんが、中アのライチョウ復活プロジェクトなど同省の保護増殖事業について話した。

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