2020年3月4日付

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NASA(米航空宇宙局)の科学者として働いた最初のアフリカ系米国人女性の一人で、米ソの宇宙進出競争が本格化した時代に宇宙飛行の軌道計算を担当し、月面着陸や有人飛行の成功に貢献したキャサリン・ジョンソンさんが先月24日、101歳で亡くなった▼NASAのツイッターが「人種的・社会的な壁を打ち破った卓越した彼女の遺産を称える」と追悼したほどで、1950年代の男性ばかりの職場でずいぶん苦労したのだろうことがうかがえる▼現代の本邦に目を向けると、将棋のプロ棋士を養成する奨励会で西山朋佳さんの活躍が目覚ましい。プロ棋士として認められる四段昇段を目指して奨励会員がしのぎを削る三段リーグで西山さんは上位グループに食い込み、史上初の女性棋士誕生に最も近いと注目されている▼将棋界には男女の区別のないプロ棋士とは別に女流棋士の制度があるが、女性のプロ棋士はこれまで一人もいない。奨励会に入った女性は何人かいるが、なかなか三段リーグを勝ち抜くことができない。現在女流4冠の里見香奈さんでさえ一度も勝ち越すことができず年齢制限で退会した▼頭脳競技で男女に力の差があるわけがない。競技人口の差で男性ばかりの環境が出来上がってしまい女性にプレッシャーがかかっていることぐらいしか原因が見当たらない。結果が出る三段リーグ最終戦は今月7日。期待して、見守りたい。

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