自立型農業確立へ 諏訪東京理科大が研究部門

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4月に諏訪東京理科大学(茅野市)内に新設された東京理科大学(東京)の研究拠点「先進農業エネルギー理工学研究部門」のキックオフ会が26日、諏訪東京理科大で開かれた。国や県、市、大学関係者ら約40人が出席。研究者がそれぞれの研究目的や期待される成果を報告し、今後の研究の方向性を共有した。

2018年4月の公立大化の方針が決まった同大の、大学改革の一つに位置づけられる研究分野。世界的なエネルギーや食料問題を見据え、東京理科大が持つ理工薬学の技術と諏訪東京理科大が持つ農業関連の工学技術を融合させることで、環境や社会の動向に左右されない自立型農業の確立を目指す。TPP問題や地方創生の課題を乗り越え、諏訪地域や日本の農業と産業の進展を図る狙い。

東京理科大の研究拠点が外部に設置されるのは初めてという。研究メンバーは同大から3人、諏訪東京理科大から6人、八ケ岳中央農業実践大学校(原村)から1人、九州大から1人の計11人。植物生理学や実践農業、通信・ネットワーク工学などそれぞれの専門分野を融合させる。

太陽光を通し発電もできるフィルム状の「透過型有機薄膜太陽電池」を用い、農業と発電を両立させる「ソーラーマッチング」の技術開発を進め、農業分野での実用化を目指す。

学内に設置したビニールハウス2棟に同フィルムを張り、ジャガイモなどを栽培。センサーでハウス内の紫外線量やCO2、温湿度のデータを蓄積し、植物にとっての最適な生育環境を探っていく。

部門長の渡邊康之諏訪東京理科大准教授は取材に「諏訪地方は工業分野の湖周地域と農業分野の八ケ岳山麓に大きく分けられる。大学が両者の技術をつなぐ役割を果たしていきたい」と話した。

研究部門の設置期間は2020年度末までの5年間。メンバーが集う研究会を年2回ほど開いていく。来年度以降は企業と農家が交流する機会も設定していきたい考え。

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