2020年6月4日付

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新型コロナウイルス感染症による外出自粛で自宅にいる時間が増え、暇つぶしにパソコンの地図アプリで旅行気分を味わっていると、なんだか知らない自治体名が目に飛び込んでくる。あまたある市区町村をすべて知っているわけではないが、記憶の隅にもない名が多数存在した▼なぜこんなに多いのか考えてみると、ふと可能性の一つとして「平成の大合併」にたどり着いた。諏訪地方でも大論争を巻き起こし、俗に「あめとむち」と言われた平成の大合併により、全国の自治体の在りようは大きく様変わりしたように思える▼日本では過去3度の大合併が行われている。最初は1888~89年に行われた明治の大合併で、7万1000余りあった市町村が5分の1に減少。続く1953年の昭和の大合併では1万近かった自治体が3分の1ほどまで減少した▼平成の大合併では、2000年度当初3229だった自治体が10年度当初には1727に。合併前120市町村だった長野県でも、合併により77(19市23町35村)に減少。しかし減少率は全国的に見て低く、現在全国で2番目に自治体数の多い県となっている▼平成の大合併が成功だったか、はたまた失敗だったのか。人それぞれ捉え方は違うだろうが、以前の市町村名が消え去った一抹のさみしさを抱く人は多いだろう。名は消えようとも、その土地の歴史や文化が損なわれず残ることを願っている。

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