鏝絵に職人の心意気 原村郷土館で製作中

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鏝絵を製作する下平さん

鏝絵を製作する下平さん

原村の八ケ岳中央高原内にある村郷土館では、土蔵に設置する2枚の鏝絵の製作が進められている。盆までには設置が完了する見込みで、夏休みで訪れる県内外の観光客らにお披露目される予定だ。

郷土館の土蔵は、かつて村役場で書庫として使われていたものを移築。原村など八ケ岳山麓は、土蔵に付けられる漆喰のレリーフ「鏝絵」の文化が継承される土地柄。しかし、郷土館の土蔵には村章が描かれているだけだったため、文化の継承と紹介を目的に、村教育委員会が新たな鏝絵の製作を計画した。

製作は茅野市玉川の左官職人、下平悟さん(44)に依頼した。下平さんは7月中旬から作業を開始し、「恵比寿大黒」「宝づくし」の2枚を作っている。

鏝絵の大きさはそれぞれ直径60センチ。ベニヤ板に網を張ってモルタルを塗った厚さ約2センチの円形土台に、真っ白な漆喰を塗っていく。絵の部分は、下から見上げた時に見栄えがするよう立体的に盛り上げて製作。漆喰が乾いたら色付けて仕上げ、土蔵の壁に取り付ける。

かつては富の象徴とされた漆喰装飾だが、現代では芸術作品としての評価も高い。郷土館の庭先で作業に没頭する下平さんは「鏝絵には、施主に対する感謝の気持ちが込められており、それぞれの鏝絵には職人の心意気が感じられる」と話している。

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