原村「ワイン特区」申請へ 新たな産業に期待

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ワイン用ブドウを栽培する(右から)日達俊幸さん、次女の楓子さん、長女の桐子さん。今季の実の生育は順調で、約2.5トンの収穫を見込む

原村は、申請を検討をしてきた国の「ワイン特区」について、村の特区名を「八ケ岳西麓原村ワイン特区」に決め、近く国に申請する。村内では3人がワイン用ブドウの栽培に取り組んでおり、将来はそれぞれ村内にワイナリーの設置を目指している。16日に開いた村議会全員協議会で村農林課が特区申請の概要を説明した。五味武雄村長は取材に「今後、ブドウの栽培面積を拡大し、生産者が増えることで村の大きな産業に育て上げたい」と期待を語った。

村内のブドウ農家の一人、日達俊幸さん(61)の払沢の畑1.2ヘクタールでは、9月下旬から始まる収穫に向けて順調にブドウの実が熟しつつある。2015年から栽培を始め、すでに委託醸造で自身のワインを造っている。ワイン特区が認可されると、酒造免許取得の条件であるワインの最低製造量が6000リットルから2000リットルに緩和される。日達さんは「醸造免許が取りやすくなる」と特区の認可に期待する。

家族4人でワイン造りに取り組んでおり、双子で、長女の桐子さん(21)と次女の楓子さん(21)もワイン醸造に意欲的だ。桐子さんは大学4年生で、今夏は東御市や山梨県のワイナリーでインターンも経験。卒業後は実家でワイン造りに本格的に携わりたい考えだ。「県内でワイン造りに参入する人も増えている。標高1000メートルでの気候を生かし、個性を出せたら」と話す。

楓子さんはものづくりが得意で、日達家のワインのラベルのデザインやコルクで作るオリジナル人形などを制作している。「同世代の若い子たちにもワインに興味を持ってほしい。ラベルやキャラクターをきっかけに自分たちのワインを選んでもらえたら」と販売に意欲を見せる。

原中学校の独自教科「原村学」でもワイン講座が3年目を迎えた。講師を務める小林峰一さん(58)は15年から中新田の畑40アールでブドウ栽培を始めた。来年にも醸造免許を取得し、「実家の蔵を改造した」ワイナリーも設置したい考えだ。

村内と山梨県北杜市の畑計1.8ヘクタールでブドウ栽培に取り組む鎌倉怜史(さとし)さん(35)も「小規模でワイン醸造ができる」と特区を歓迎する。今季は村内で収穫予定の約1トンを全て販売するが、再来年には醸造免許を取り、自ら醸造することを目指す。

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