諏訪の湯神と共同浴場 小野川さんが第2版

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「諏訪の湯神と共同浴場」第2版を手に持つ小野川さん

諏訪地方の道祖神や蚕神について調べた本を刊行してきた小野川恵美子さん(72)=諏訪市大手1=は、諏訪地方の温泉を祭ったほこらや共同浴場を自身で撮影し、現状をまとめた「諏訪の湯神と共同浴場」第2版を出版した。新たに共同浴場の利用者ら38人の寄稿文などを収録。「区史や村史に載っていない証言もあった」(小野川さん)といい、閉鎖が相次ぐ共同浴場の姿を知れる一冊となった。

38人は諏訪市や茅野市などに住む30~80代で小野川さんの友人や知人。寄稿文には「背中を流し合うことも大事な作法でお互いに譲り合い、思いやる心が生まれた気がします」などと自宅に風呂が無かった時代に家族と浴場に通った思い出、「あれほど通った銭湯も時代とともに姿を消し、今は何も残っていません」「温泉の利用にはさまざまな問題もあるでしょうが、この諏訪に古来からある大きな恵みをもっと再利用できれば良いと思います」などと温泉文化を残したい思いなどがつづられる。

当たり前に親しまれてきた共同浴場だが、近年は閉鎖が続く。小野川さんは「改めて温泉は諏訪の文化だと感じたとともにこの文化も転換期を迎えており、何か活路を見いだせたらと思った」と話している。

ほかにも夫の三四さんが絵を描いて伝承説話を元に作った紙芝居「温泉のすきな仏様」を新収録したり、奥蓼科や蓼科温泉までの道を案内する三十三体観音像を写真と共に紹介したりした。温泉施設33カ所なども追加した。

初版は5月、共同浴場などの独自文化を記録したいと発行。読者から寄せられた情報も参考に第2版を制作した。

A4判、136ページ。税込み1500円。150部制作。誠林堂(諏訪市)と笠原書店本店(岡谷市)で販売中。小野川さんは廃湯になった浴場など情報提供を呼び掛けている。問い合わせは小野川さん(電話080・7748・6650)へ。

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