平温泉改築100周年 組合が記念事業を計画

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温度差発電の電飾看板を手にする右から鉄羅組合長、小酒井さん

諏訪市小和田の温泉共同浴場「平温泉」の木造2階建ての建物が来年2月、1921(大正10)年の改築から100周年を迎える。同温泉を管理運営する平温泉組合は温度差発電を利用した電飾看板や、大正時代の入浴優待票を再現した焼き印を製作するなど記念事業を計画。10月1日からは記念事業に充てる寄付金の募集を始め、組合員の子どもの入浴の料金を中学生まで無料化する。歴史ある共同浴場の存続に向けて取り組みを本格化させる考えだ。

■11月23日予定の式典で点灯へ

記念事業は鉄羅康夫組合長(75)=同市清水=が2018年、市内で講演した慶応大学環境情報学部の武藤佳恭教授が温度差発電を提案する新聞記事を読んだのがきっかけ。改築100周年を「何とか祝いたい」と、理事会に諮って記念事業を計画した。

温度差発電装置と電飾看板の設計・製作は、三協精機製作所(現日本電産サンキョー)でオートフォーカスカメラを設計した機械設計士の小酒井正浩さん(76)=同市岡村が手掛けた。同社出身の一級機械技能士で孫を通じて親交のある鉄羅組合長から相談を受け、7月から開発を始め、ほぼ完成したという。

装置は横40センチ、縦30センチ、奥行き12センチ。68度の温泉と水道水をためる二つの水槽で厚さ3ミリの素子を挟み、温度差がある金属の間を電子が移動する現象を利用して発電する。400個のLED電球をともして「祝平温泉百周年」を表現する計画だ。平温泉正面の看板横に設置し、11月23日に開催予定の記念式典に合わせて点灯したい考え。

■寄付金募り特典入会者増を期待

他方、寄付金は100万円を目標に10月31日まで募集する。組合員以外は1口5000円から募り、寄付者には来年3月まで使える30回分の入浴券と記念タオルを進呈する。平温泉の体験を通じて、入会者が増えることを期待する。

■優待票焼き印や子ども入浴無料

このほか、入浴優待票の焼き印を押した記念木札を作り、記念タオルや記念誌も製作して組合員に配布する。10月からは中学生以下の入浴料金を無料化する。地域全体で子育てを応援し、子育て世代の利用促進を図る方針だ。

組合員が高齢化する一方、往時の姿を残す建物に観光客が訪れる平温泉。鉄羅組合長は「組合員を増やして収益を確保し、できる限り現状を維持しながら、平温泉を守っていきたい」と話している。

問い合わせは、鉄羅組合長(電話0266・53・1731)へ。

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