「有力者の居宅跡」 原外垣遺跡で現地説明会

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伊那市内最大とされる平安時代の住居跡を見学する参加者

伊那市教育委員会は3日、発掘調査を行っている同市山寺の原外垣遺跡の現地説明会を開いた。同遺跡では平安時代の大集落が確認されるとともに、その一つは同時代の竪穴住居跡としては市内最大と判明。市内外から大勢の考古学ファンが訪れ、発掘調査の成果に関心を寄せた。

市教委によると、同遺跡は天竜川西側の台地上に広がっており、宅地造成に伴い5月下旬から約2600平方メートルの範囲で発掘調査を実施。これまでに縄文、奈良、平安時代の竪穴住居跡や倉庫などとみられる掘立柱建物跡など30基以上が見つかった。

この日は市創造館の濱慎一学芸員が説明。今回見つかった「大型住居」は1辺8.5メートルあり、一般的な住居にも見られる4本の柱の跡に加え、壁に沿って平たい大きな石が等間隔で並んでおり、巨大な屋根を支える柱の礎石と考えられると解説した。

この住居跡からは土器や灰釉陶器、鉄製の矢尻や麻皮を剥ぐ金具、鉄を精錬したときに出る不 純物(鉄滓)などが出土したことも説明。当時高価だった灰釉陶器を所有する財力があり、麻布や鉄器の生産手段を持ち、住居を取り囲むように広がる倉庫群などから「地域の有力者の居宅跡」との見方を示した。

市内から訪れた女性は「住宅街にこんな大きな集落跡があってびっくり。近くに川や森があり、昔から住みやすい場所だったのかな」と推測。伊那東小学校3年の児童は「歴史が好き。昔の人の暮らしが分かって楽しい」と話していた。

説明会は4日も午前9時30分~正午、午後1時~3時30分に開く。少雨決行。

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