麦ストロー完成 伊那市が農業福連携で開発

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麦ストローを試す市職員

伊那市は22日、脱プラスチック推進の一環として製品化を目指していた「麦ストロー」が完成したと発表した。農業と福祉が連携し、障がい者の就労や社会参加につなげる「農福連携」での事業化を視野に開発を進めてきた。プラスチック製品の代替品としての需要を見込み、当面は市のイベントなどで使用しつつ、販路開拓を目指す。

麦ストローは、麦わらの茎の節と節の間の空洞部分を使って作る。市は今年度、市や農業団体でつくる市農業振興センターに製品化に関する業務を委託。同センターは障がい者の賃金増加につながるよう市社会福祉協議会に試作を依頼し、市社協運営の障がい者就労施設コスモスの家、ゆめわーく、さくらの家の利用者に参加してもらった。

市内で栽培された大麦と信州大学農学部(南箕輪村)から提供されたライ麦を使用。刈り取った麦はハウス内で乾燥させ、節を切り落とし、外皮を除去した後、はさみを使い、20センチ、18センチ、15センチの3サイズの長さに切りそろえた。煮沸消毒し、乾燥させれば完成。県農村工業研究所による検査で残留農薬が検出されなかったことも確認した。

同日の定例記者会見で麦ストローを試した白鳥孝市長は「とても飲みやすい」と絶賛。無添加・無漂白で1本1本色合いが違うが、「衛生面は徹底している。むしろ自然な感じがいい」と話した。

今後はどう事業化を図っていくかが課題。市や市社協の関係者は、ストローに適した品種の選定と栽培、適期での収穫、刈り取り後の乾燥や切断作業の場所の確保、人的支援、販路開拓などの問題を挙げ、引き続き検討を進める方針。白鳥市長は「軌道に乗る まで数年は支援していきたい」という考えも示した。

今年度は約1000本製造され、ロングサイズ3本、ショートサイズ2本のセットで包装し、198円(税込み)で販売する予定という。

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