2020年11月16日付

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ここ数カ月の間、仕事を終えると、小正月に行う「どんど焼き」のことばかり考えてきた。そして、いよいよ決断の時を迎えている。新型コロナウイルスへの懸念がある中、どんど焼きはどうあるべきか。筆者が住む茅野市玉川では中止や縮小をする他地区の動きも聞こえる▼当方のどんど焼きは小学生が主役でPTAは黒子である。子どもたちはだるまや門松、書き初め、まきやわらを集めて道祖神の辻で盛んに焼く。厄年の人たちによる厄投げも盛大で、年長の子ども(親方)は小屋をかけて陣取り、さい銭などの分け前を年下の子らに配る▼穴山歴史研究会の伊藤博夫さんによると、どんど焼きは道祖神の祭りでもある。道祖神は「塞の神」とも言われ、村に災いが立ち入らないよう遮る神様とされた。どんど焼きも病気や災厄を火で焼き払う▼今年はコロナ禍でさまざまな行事が中止になった。感染の収束が見えず、人が集まる行事には慎重にならざるを得ない。他方で、下諏訪町高木の俳句グループ「木の実会」は公民館で開く毎月の句会を新聞紙上で行い、60年余り続く創作活動を止めなかった。知恵を絞れば、道が開けることを教えてくれる▼どんど焼きを待ちわびる子どもたちの気持ちは変わらない。行事をやめるのは簡単だが、先人の生活や願いが消えてしまうことにも心を配りたい。形や内容を変えても続けることが大切だと思う。

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