上伊那7市町村 妊娠届け出件数が大幅減

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上伊那地域の7市町村に今年4~6月の四半期に提出された妊娠届の件数が前年同期と比べて21.2%減少したことが、長野日報社のまとめで分かった。特に6月は前年同月比35.9%減で大きなマイナス幅を記録した。新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済環境や出産環境の悪化が影響したとみられる。

長野日報社は上伊那地域の自治体に妊娠届け出件数を問い合わせた。月別の件数をまとめていない駒ケ根市を除く7市町村から18日までに回答を得て、集計を分析した。

1~3月の四半期は281件で前年同期比1.8%増とほぼ横ばいだった。だが4~6月は219件で同21.2%減。月別では4月が83件(前年同月比10.8%減)、5月が77件(同17.2%減)、6月が59件(同35.9%減)だった。

4~6月の増減率は自治体によって幅があった。宮田村は15件で前年同期比25.0%増と、7市町村の中で唯一増加。94件で同26.0%減の伊那市、39件で同25.0%減の箕輪町など減少した自治体が目立った。同町子ども未来課は「推測の領域」としつつも、コロナ禍で経済活動が打撃を受け、金銭面や精神面での不安が若年層に広がっている可能性があると指摘する。

辰野町は4~6月が23件で前年同期と同数だった。ただ7~10月を加えた7カ月間では43件で前年同期比24.6%減。同町保健福祉課は「妊婦やその家族からは立ち会い出産や面会の制限による不安が多く聞かれる」。感染予防が呼び掛けられる中、里帰り出産をしたり遠方の親族から子育て支援を受けたりすることが難しくなっており、「妊婦が不安を抱いているのではないか」とみている。

7~9月の四半期に7市町村が受理した届け出は222件で前年同期比6.3%減。4~10月の7カ月間を通して見ると506件で同15.4%、92件のマイナスとなっている。

妊娠届をめぐっては、今年5~7月に全国の市区町村が受理した件数が20万4482件で、前年同期比11.4%減だったことが厚生労働省の集計で判明している。出生数は2019年に86万5239人と過去最少を更新したが、来年はこれを下回り少子化が加速する可能性が指摘されている。

■妊娠届

妊婦が母子健康手帳の交付や妊婦健康診査などの母子保健サービスを受けられるよう、自治体に提出する書類。法律上、届け出の期限は定められていないが、厚生労働省は早めに提出するよう呼び掛けている。同省によると、2018年度には93.3%の妊婦が妊娠11週までに届け出た。双子など一度に複数の子どもを妊娠した場合でも、届け出は1件として扱われる。

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