2021年2月24日付

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一般国道474号。飯田市の中央道と静岡県浜松市の新東名高速道路を結ぶ総延長約100キロメートルの高規格幹線道路「三遠南信自動車道」のことだ。ルート途中の飯田市上村―南信濃間と浜松市水窪町の一部では、既存の国道152号を「現道活用区間」として使う。この2区間は、いわゆる”下道”と同じ交通法規で走る▼国土交通省飯田国道事務所によると、ルート全体の工事進捗状況は現道活用区間を含めて7割が完成した。供用を始めた区間も多い。古くから交通の難所とされた長野―静岡県境にある青崩峠の地下を貫く青崩峠トンネル(4998メートル)の掘削進捗率は今年1月、50%に達した▼この道は長野、愛知、静岡の3県を通り、とかく開通後の広域的な観光や経済振興に目がいく。だがルートは急しゅんな地形の山地を走り、長年不便な道路事情に耐えてきた過疎地の利便性向上や緊急搬送など安全対策面の役割も大きい。早期の全線開通が望まれる▼伊那谷では、この道を生かし遠州や三河地域の200万人を超える住民との交流に期待する声が多い。コロナ禍により従来の価値観が変化する中で、コロナ収束後に対応した具体策はなく、地元の首長は観光面で「戦略を早期に立てるべき」、定住面で「地域の魅力をもっとPRすべき」と声を上げる▼ただ、道の高速化は都市への人口流出の引き金になるという過去の教訓も忘れずにいたい。

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