2016年09月06日付

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妻85、夫15―。家庭内での力関係の割合ではない。日本の共働き夫婦の家事・育児の分担率だ。年代や地域によっては少し数値も変わるようだが、いずれにしても欧米諸国に比べ、水準はかなり低い様子。これでは家庭内での力関係に影響したとしても仕方なかろう▼総務省の「社会生活基本調査」による共働き夫婦の家事・育児に関わる1日当たりの平均時間は、妻が527分、夫が92分で分担率は85%対15%だった。家庭生活の裏で妻が大きな負担を強いられている現状が顕著に表れている▼同調査の国際統計から世界に目を移してみる。夫の家事や家族ケアの分担率は米国が40%、スウェーデンが38.3%、ドイツが35.3%など、先進国は軒並み30%以上に及ぶ。日本の夫も家庭の一員であるはずなのに、数字からは部外者然としているようで、何とも頼りない▼日本では古くから「男は仕事、女は家事」の役割差が非常に大きく、この認識は今も根強い。極端な言い方をすれば、家庭生活は特定の誰かに負担が集中した上で、一見正常に動いている―になるだろうか。いびつさを感じてならない▼生活を共にし同様に職業を持つ夫婦でいながら、家事分担に大きな格差がある状態は、快適な家庭を営むにはそぐわない。夫の15を30にも40にも引き上げるには、生まれながらの教育と「家事を手伝う」ではなく「担う」への意識の変革が求められている。

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