綱は伝統の「根フジ」で 地域の山や区有林で採取

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諏訪大社上社御柱祭で、伝統的にフジづるを使って曳(ひ)き綱を作る地域で、材料になる根フジ採りが行われている。28日には茅野市金沢地区と原村柏木区が実施。地域の山などから採取し、綱打ちに備えた。

茅野市金沢地区 茅野市金沢地区では氏子200人が参加し、財産区の山から根フジを約850キロ集めた。綱打ちは3月20日に木舟研修センターで行い、根フジと荒縄を使って長さ60メートルの元綱に仕上げる。

フジの花が咲く時期に場所を特定するなど、1年がかりで準備をしてきた。参加者は6班に分かれ、金沢地区周辺の山に展開。地下10~20センチにあるフジの根を引き抜き、次々と同センターに運んだ。今年は雪もないことから、作業が順調に進んだという。

同センターでは根フジの重さを量った後、乾燥して強度が落ちないよう近くの川の水に漬けた。元綱は今回初めて、根フジと荒縄でより上げる。軽量化が目的で、御柱側から30メートルが根フジ、続く30メートルが荒縄になる計画という。

元綱長の中村浩明さん(54)は「きれいで丈夫、見栄えの良い綱にしたい。根フジで御柱を曳く富士見・金沢の伝統を若い人たちに引き継いでほしい」と期待していた。

原村柏木区 原村柏木区は、樅の木荘西側の区有林で根フジの採取作業を行った。村内では同区のみが区全体での採取作業を行っており、作業には区民約80人が参加。太さ1.5センチ未満、長さ2~4メートルの根フジ約300本を採取した。

参加者は、地上に伸びたつるを頼りに地下の根を探り当て、バールなどを使い、途中で切れないよう慎重に掘り出した。場所によっては土が凍っている部分もあり、苦労しながら綱に適した根を集めていた。

原村では、柱と綱をつなぐ「わなぐり」、元綱、中綱、末綱まで根フジを使うのが伝統。綱縒(よ)りは3月20日に行われる予定で、同区では集めた根フジは水をかけて乾燥を防ぎながら公民館敷地内で保管するという。

同区御頭郷総代頭の上島良雄さん(64)は「他地区では個々に拠出しているが、柏木区では全体で根フジ採りをすることで団結も深まっている」と話していた。

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