メガソーラー予定地で追加の地質調査 富士見町

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富士見町は6日、同町塚平の旧「帰去来荘」周辺のメガソーラー建設予定地で、町独自の地質調査を行うと町議会全員協議会で報告し、県内の建設コンサルタント会社に随意契約で業務を発注した。週内にも予定地内2カ所で始める。太陽光発電事業者が複数箇所でボーリング調査を済ませているが、近接地にがけ崩れの特別警戒区域があることや、周辺住民の不安や懸念が根強いことから判断。町費投入による異例の追加調査に踏み切った。

町は今月中旬にも事業者が事前協議書を提出するとの情報を得ており、名取重治町長は「提出後は審査に取り掛かることになる。独自に当該土地の地質調査をし、審査をするための材料にしたい」と説明。事業者側からも許可を得られたと報告した。

業務委託費約400万円は予備費から支出する。議員からは「事前協議書が出れば受理せざるを得ない。審査の材料を一つでも多く持つための判断は妥当」と評価する声があった一方、「調査にかかる費用は本来、事業者が持つべきであり、なぜ町が負担するのか」「急ぐ必要はない。予備費でなく、補正予算で対応すべきだ」との意見が出た。

これに対し、町側は「通常求められていない部分の調査を町が行う。事業者が既に調べた地点の中間点を追加調査することで、地層が滑りを起こす可能性などについて精密に評価していきたい」と説明した。全国で豪雨災害が相次いだ影響で、地質調査業者の確保がこの先困難になると報告。「実績と知見を持つ会社にお願いする。いまの時機を逃すと、2、3カ月後の調査となり、年内に結果をいただけるかどうかという状況になる」として理解を求めた。

町は、調査を経て地質解析や設計審査を進めることにしており、この先の必要な予算は議会に伝えた上で専決処分していく方針。「今回は特殊な例。地元の皆さんの思いを受け止め、町が自らのデータを持って評価、審査に当たる必要があると判断した。こうした措置は今回限り」(植松佳光副町長)とした。

帰去来荘は町出身の小川平吉・元鉄道相の別荘。2017年ごろにメガソーラー計画が浮上し、町は関係区や有志の会から要望書や建設反対の署名などを受けている。

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