「二番井」見識広める 水利委員会が研修

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伊那市高遠町小原と西高遠を結ぶ水道橋施設を視察する二番井水利委員会の一行

伊那市美篶の二番井水利委員会(山岸英治委員長)は5日、農業用水を目的に江戸時代から地元で守り続ける水路「二番井水系流路」の研修会を、市内の同水路沿いで行った。委員ら7人が参加。長年水路を研究する矢島信之さん(77)=美篶=から通称「二番井」の歴史やルートについて話を聞き、見識を深めた。

二番井は1857(安政4)年、高遠藩がかんがいを目的として工事に着手。現在の同市高遠町を流れる藤沢川と三峰川から取水し、美篶の中段地域へと水路を設けた。明治期には美篶青島の北原平八郎が私財を投じて水路を延伸。総延長は約10キロで、現在は高遠ダムで水量調節し、流域の農業に役立てている。

研修会では、高遠町の小原と西高遠地区を結ぶ水道橋や、大雨の増水で崩れやすかった土製水路の対策として1940年代に高遠町の地下を掘った「みすず隧道」(延長933メートル)の取水口などを見学。矢島さんは「昔の人は水を守るために大変な思いをした。先人の苦労を忘れないようにしたい」と語り掛けた。

二番井水利委員会は水路を維持管理する組織。取水口周辺の整備や水路のしゅんせつ作業、水利費の徴収を行う。研修会に参加した委員の竹内利喜さん(82)は「歴史を聞き、改めて先人への感謝の気持ちが湧く。二番井を大事にしたい」と話していた。

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