長雨と日照不足 農家に打撃 諏訪地方

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リンゴを収穫する宮坂勝太さん。天候不順で果実の軟化も見られるという=29日、諏訪市上川2

リンゴを収穫する宮坂勝太さん。天候不順で果実の軟化も見られるという=29日、諏訪市上川2

9月中旬からの長雨と日照不足で、諏訪地方の農作物に影響が出始めた。八ケ岳山麓で生産される鉢花や野菜の一部には病害が発生。ほ場が水浸しになったりぬかるんだりで収穫作業ができないとの困惑も広がり、諏訪湖周の果樹農家はリンゴの糖度不足や着色不良を嘆く。長野地方気象台によると、日照の少ない状況はしばらく続く見込み。生産者は収量減や品質低下への懸念を募らせている。

諏訪農業改良普及センターによると、気象観測データに基づく9月11~28日の降水量は諏訪が平年の2・7倍、原村が1・9倍。まともに晴れたのは25、27日ぐらいで、日照時間は諏訪が平年の36%、原村が32%にとどまる。

「長雨と日照不足の影響で先週ごろから、シクラメンにカビが出始めた。今週に入って被害が拡大している」。鉢花園芸組合諏訪支部長を務める宮坂園芸(原村中新田)の宮坂太木さん(38)が表情を曇らせる。対策としては消毒が最も有効だが、表面がある程度乾いた状態でないと流れ落ちて効果が薄れてしまうため、「湿気の多い現状では、人手をかけて摘み取るしかない」という。

シクラメン農家は原村と富士見町に13戸ほどあり11月から出荷が本格化する。「晴れが続けば改善するが、そうでなければ出荷の遅れも懸念される」と宮坂さん。「花は不作であっても価格変動が小さい上、野菜価格が高騰する年は売れないと言われる。カビ対策でお金を掛けても価格に転嫁できず、実入りが減ってしまう」と心配する。

諏訪市と箕輪町で40品種以上のリンゴを栽培している同市上川2の果樹農家宮坂勝太さん(72)は、「水分過多で糖度は落ち、日照不足で色付きもいまいちだ。こんな天候不順は記憶にない」。雨が多い割に気温は高めといい、その影響で軟化した果実も見られるという。「この先、いい天気が続けば『ふじ』など晩生種は回復すると思う」と秋晴れを待ち望む。

野菜への影響についてJA信州諏訪営農部では「これまでにない状況で今後が心配」とする。葉が濡れたままの状態が続き、最盛期のセロリや終盤に入ったブロッコリーをはじめ、野菜全般で軟腐病や黒斑細菌病が見られる。雨天で薬剤散布ができないと虫害の発生も心配。葉が柔らかい状態での薬剤使用は、薬によって薬害の可能性もあるといい、天候不順の影響の拡大が懸念されるという。

普及センターは、ソバについて「稲刈りを終えて、それからソバを収穫することが多い」と説明。天候不順に伴う稲刈りの遅れでソバの収穫期がずれれば、茎が弱ったり品質が落ちたりする心配が出てくるとしている。

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