2022年3月23日付

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御柱祭の取材でよく会話を交わすのが「記録係」の皆さんだ。富士見町では写真家や愛好者、元新聞記者、映像分野で活躍する移住者の方まで顔ぶれ豊か。綱打ちや練習用御柱の木造りでも複数台のカメラを持ち、額に汗を浮かべて飛び回っていた▼どの地区の過去の写真記録集を見ても出来栄えが見事だ。構図も参考になる。自分も顔なじみの関係を目指して取材に入るのだが、住民による住民の写真に適わない部分はある。雰囲気や表情が力強い▼御柱が地域に溶け込む機会になった、との声を記録係の移住者の方々から聞いてうれしくなった。人数制限を余儀なくされる中、動画も撮影して参加できない氏子に配信する。御柱をつむぎ、むすび、つなぐ。コロナ下だからこそ「記録の役割は大きい」と気概を持つ▼上社山出しの開幕まで2週間を切ったおととい、難所の「大曲がり」から木落し坂までをたどった。トレーラー搬送の今回は御柱が通過しない。いつもの御柱年であれば御柱を迎える準備が進んでいることだろう。普段と変わらない景色であったが、これも記録と思ってカメラに収めた▼同町は富士見地区(金沢・富士見)と東三地区に分かれて別の御柱を曳くが、今回の山出しではそれぞれの柱が荷台に横並びとなって一緒に運ばれる。「町が一つになれるのは初めてのこと」と大総代。寂しさばかりでない。記録して残すべき物語がある。

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