くぼたさん「縄文の狼」発刊 茅野市に寄贈

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茅野市図書館を訪れ、小説「縄文の狼」を寄贈したくぼたいねこさん

茅野市尖石縄文考古館で土器作りの体験などを行い、各地を訪問して縄文時代の暮らしぶりについて研究している縄文研究家、くぼたいねこさん(61)=松本市=が、小説「縄文の狼―森とムラのはざまで」を発刊した。八ケ岳山麓の「ムラ」を舞台に物語を展開。自然の中で精霊と共に生活した縄文人(先住民)の精神文化を、人間に化したオオカミの視線からとらえている。

26日、茅野市図書館を訪ね同館と市内小中学校分14冊を寄贈した。今後、他の諏訪、松本地方の学校などにも贈る予定といい、縄文のPR活動に積極的で、小説の舞台の八ケ岳山麓に立地する同市を最初の寄贈先に選んだ。

くぼたさんは海外の先史時代の小説に興味を持ったのを手始めに日本の縄文時代に「はまった」という。「縄文人はインディアンなど世界各地の先住民の自然崇拝、精霊信仰とつながっている」とし、縄文についての専門書はあるものの物語はなく、「(縄文人が)どんな暮らしをしていたか(自分で)書いてみよう」と思い立った。

三内丸山遺跡(青森県)を訪ねたり、塩尻市平出博物館や尖石縄文考古館の土器作り講座などに参加したりと勉強を重ね、何回も書き直し本にしたという。

小説は小学校高学年から大人向け。1カ月だけオオカミから人間の姿になった主人公「ハザマ」の目を通して、訪れた「ムラ」の人たちの生活ぶりを描写。黒曜石での矢じり作りや、まじない、狩り、祭りのシーンなどを取り入れ、その様子を丹念に表している。

寄贈を受けた五味一男館長は「小説は出土品などから想像してイメージ、表現したのではないか。子どもたちも想像してみよう―という気持ちのきっかけになれば」と話した。近く貸し出し、小中学校へも後日配布する。

A5判、222ページ。500部作った。1冊1760円(税込み)。尖石縄文考古館の売店で販売。インターネットでも扱っている。

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