2016年3月27日付

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残雪の八ケ岳に向かって、巨木を載せた大型トレーラーが進む。沿道で待ち構えていた人たちが大きく手を振り、早春の柔らかな光に包まれた山麓に木やりがこだました。諏訪大社御柱祭の開幕を待ちわびる氏子たちの思いが、こうした歓待の光景からも伝わってきた▼諏訪大社上社の本宮と前宮に建てられるモミの大木は昨年秋、辰野町の横川国有林で伐採され、麓の観光施設「かやぶきの館」に安置されていた。その8本の御柱用材がおととい、山出しの曳行開始地点となる茅野市、原村境の「綱置場」に、無事に運び込まれた▼上社側で最も太い「本宮一」の御柱は長さ18メートル、重さは9トン近くある。史上初めて高速道も使った搬入作業は困難だったに違いないと素人ながら感じた。運搬を担った業者の社長は取材に、「奉仕できたことを光栄に思う。お祭りの偉大さを感じた」と答えている▼「御柱がつないだ縁を大切にしていきたい」。昨年11月から用材を見守ってきた辰野町の人たちの思いも大事にしたい。「御柱を目当てに諏訪から大勢の方々が来られ、交流できた」と語るのは地元川島区区長の根橋透さん。諏訪の氏子たちも協力に感謝しきりだ▼綱置場ではきのうから、御柱に綱を取り付けるための木作りも始まり、祭り本番に向けたムードが一気に高まってきた。4月2日の上社山出しでスタートする諏訪大社御柱祭まで、一週間を切った。

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