2017年07月14日付

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結婚は個人の自由だ。でも未婚・非婚を甘受させられている「超非婚社会」であってはいけない。こう指摘するのは、長年、人口問題について研究している元高校教師の矢島義恭さん=諏訪市=だ。政治や経済界が課題に向き合い、「家庭を持ち、子育てする権利」の確立を、と説く▼矢島さんは人口に関する統計や指標を丹念に追い、詳細な報告書を公開している。最新リポートの将来予測によると、現在30歳の人は50歳になっても、男性は3割、女性は2割が未婚だという。グラフを重ねると、未婚率の上昇と、正規雇用者の減少が見事なX形になる。社会の変化と密接であることが分かる▼生涯独身者の増加は、独居高齢者の増加につながる。都会ではシニア世代の住まいが問題化する。高齢者が借りられる賃貸住宅が非常に少ないのだ。支払い能力や認知症、孤独死などに不安を抱く不動産会社が多いという▼65歳以上の物件を専門にした全国でも珍しい「R65不動産」が本紙で紹介されていた。27歳の青年社長が「自立して暮らす高齢者を応援したい」と物件探しに汗をかく。200~300の不動産会社に当たってやっと5軒、ということもあったそうだ▼研究者の矢島さんは、非婚化も高齢化も、そして少子化も一体の問題だと指摘する。共通の特効薬はない。いろんな課題に直面する中で、少しずつ仕組みや意識を変えていくしかないのだろう。

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