西天竜で外来魚駆除 天竜川漁協

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投網に鈴なりとなったオオクチバス。3時間半で1800匹(推計)を駆除した

天竜川漁協は14日、西天竜幹線水路(農業用水路)の終点に当たる伊那市の西天竜発電所の上部で、外来魚の駆除作業をした。理事や総代ら10人が投網を放つと、体長16~12センチのオオクチバスばかりが大量に掛かり、3時間半で100キロ以上を駆除した。同水路は岡谷市川岸の天竜川から取水。上伊那地方の天竜川に生息するのはコクチバスが主体で、県水産試験場(安曇野市)は「(釜口水門から流れ出た)諏訪湖起源のオオクチバスだろう」としている。

10匹を無作為抽出して計量した結果、1匹当たりの平均体重は55グラムと判明。駆除総数は1800匹余りと推計されることが分かった。漁協は昨年の非かんがい期にも同所で2度にわたって試み、合計100匹を駆除。これを大幅に上回る結果となった。

農業用水路は、漁協の“管轄外”だが、同幹線水路の水は天竜川支流の小沢川に流れ出るため、「放置しておけば下流域に拡散してしまう」と懸念。発電所を管理する県企業局南信発電管理事務所の承諾を得た上で、県水試の協力を受けて実施した。

発電所の上水槽で代わる代わる投網を打った。アユの投網漁をする漁師は「オオクチバスが鈴なり。持ち上げられないほどの重さだ」と、経験したことのない“豊漁”に驚きの表情。駆除目的の釣りでも“入れ食い”状態で、「困ったもんだな、これは」と嘆いていた。一部の個体は胃の内容物を調べ、在来のヨシノボリの食害も確認された。

天竜川では、オオクチバスと同じ特定外来生物のコクチバスの生息域が拡大。投網で駆除するほか外来魚釣り大会を催しているが、「なかなか減らない」という。小野文成組合長は、この日駆除したオオクチバスについて「ほんの一握りの数だ」とし、「外来魚と魚食性の鳥に在来魚がやられてしまう。この場所でも駆除を継続していきたい」と話した。

幹線水路は辰野、箕輪、南箕輪、伊那の4市町村にまたがり、総延長は約25キロ。発電所敷地内は普段は立ち入り禁止となっている。

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