石川文洋さん 写真集「基地で平和はつくれない」

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写真集「基地で平和はつくれない」を発刊した石川文洋さん

写真集「基地で平和はつくれない」を発刊した石川文洋さん

報道カメラマンの石川文洋さん(78)=諏訪市尾玉町=は、新しい米軍基地の建設が進む沖縄県名護市の辺野古に注目した写真集「基地で平和はつくれない―石川文洋の見た辺野古」を発刊した。沖縄の歴史を振り返った上で、辺野古の現状を伝え、「本土の人々に沖縄を知ってもらう一助になれば」と話している。

石川さんは那覇市生まれ。毎日映画社を経て1965年から4年間ベトナムに滞在、戦場カメラマンとしてベトナム戦争を取材し、朝日新聞入社後も戦時下の北ベトナムで撮影した。フリーカメラマンになってからも北朝鮮、ボスニア・ヘルツェゴビナ、アフガニスタンなど、これまでに世界55カ国に出向いた。一方、国内外の各界で活躍する人々も撮り続け、その数は1000人を超えている。

4歳で本土に移住した石川さんは、自称「在日沖縄人」。「沖縄の歴史、現状について少しでも多くの人に知ってもらいたい。その役目は自分にある」と、依頼があれば出版や写真展、講演を積極的に展開している。

沖縄を語る出版物は、戦争と基地の歴史を軸としたフォト・ストーリー「沖縄の70年」などがあるが、辺野古に焦点を当てた写真集は初めて。辺野古や基地移設問題が理解しやすいよう、沖縄県となる以前に琉球国として独立していた時代から新基地建設に至るまでの経過、米軍基地の状況を追っている。

写真は、膨大に撮影した中から、「今は静かな海だが基地が建設されると一帯には軍用機の騒音が響くだろう」と解説した辺野古漁港や、三線の音色に合わせて身体を動かすカチャーシーで、「沖縄式抗議活動」を繰り広げる光景など79枚を厳選、掲載している。

石川さんは「日本の戦争の軌跡を追って各国を取材した。その結果、戦争は大切な命を奪い公共の財産、自然を破壊、深い後遺症を残すことを確信した」とし、「軍事基地は戦争に備えたもの。基地から平和は生まれない」と訴えている。

新日本出版社発行。縦15センチ、横20センチ。96ページ。定価1600円(本体)。全国の書店で扱っている。

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