2021年2月17日付

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先週だったか先々週だったか、その日の風は強かったものの冷たくはなく、肌に触れる空気の中に春を確かに覚えた気がした。4日ほど前には日差しがとても穏やかで、夜になって外に出ても寒さを感じなかった▼寒紅梅やザゼンソウなどの開花の便りが各地から届いてもいる。2021年の年明けが随分と前のことのよう。近づく春の足音は着実に大きくなっている。よくしたもので季節は巡り、冬はいつしか終わって春が訪れるのは今も昔も変わりない▼ただ、今冬はやや不思議な天候だったように思う。寒さの到来が早く、厳しい冷え込みを覚悟したと記憶する12月。寒いと思ったら数日後には暖かくなった1月。諏訪湖は1月中旬に全面結氷して御神渡りが期待されたが、出現は見られなかった▼好むと好まざるとにかかわらず、人の営みは取り巻く環境に大きく左右される。コロナ禍に翻弄されたこの1年。移動や外出の制限、自粛に伴い、人の輸送に関わる事業や飲食・観光業は大打撃を受けた。航空会社などは巨額の赤字を予想する▼一方で、ゲームなどの事業が生み出す利益は大幅な増加が見込まれる。明暗がくっきり分かれた。大規模災害などの際に、企業や店の努力の及ばないところで厳しさに直面する理不尽さを思う。社会を停滞させないための競争原理は維持しつつ、大きな格差を生じさせない支え合いの仕組みをつくれないだろうか。

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