上農高生ザザムシ養殖 商品開発へ材料確保

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中村昭彦さん(右)の助言を受けながらザザムシ漁をする上伊那農業高校の生徒たち=伊那市の天竜川で

ザザムシを使った商品開発に取り組んでいる上伊那農業高校コミュニティデザイン科グローカル(GL)コース3年の昆虫食班が、研究材料を自力で確保しようとザザムシの養殖を始めた。18日は飼育するザザムシを伊那市の天竜川で捕獲。「虫踏み」と呼ばれる伝統漁法を体験しながらトビケラやヘビトンボの幼虫を捕った。

同班の生徒5人が参加し、同市中央のベテラン漁師、中村昭彦さん(76)から「虫踏み」を実習。捕まえたザザムシを生きたまま学校に運んだ。飼育する水槽に天竜川の環境を再現するために、河川内から藻が付着した石を拾い、一緒に持ち帰った。

ザザムシの漁期は12月からだが、商品化の可能性を探るためには材料になるザザムシが早い段階から必要で、養殖して調達しようと生徒らが発案。天竜川漁協の協力も得られ、「虫踏み」が特別に許可された。

ザザムシ漁は食文化とともに伝わるだけでなく、川の中をかいて漁をすることで天竜川の自浄作用を高め、川の恵みを今日まで伝える役割を果たしてきたという。中村さんは「ザザムシは川さえ荒れなければとれるから、養殖なんて考えたこともなかった。うまく育つかどうか分からないが、飼育する高校生たちはザザムシを通して生態系だとか河川環境とかも学んでくれると思う」と期待した。

同班では、ザザムシの粉末を使った「ふりかけ」を開発中で、10月の上農祭での発売を目標にしている。班長の生徒(18)は「伊那の昆虫食の文化を知ってもらい、広めるために商品開発したい」と意気込む。

同コースでは、卒業生も一緒になって地域をデザインし、昔と今、人と人をつなぐNPO法人の設立を目指しており、ザザムシを使った商品の開発を活動の柱の一つに据える。中村さんは「伊那だけの文化に関心を持ち、大事にしたいという高校生たちの取り組みをうれしく思う」と歓迎している。

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