「三六災害」記憶を後世に 慰霊献花式

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大西公園の慰霊碑の前で犠牲者を追悼する参列者

国土交通省天竜川上流河川事務所は27日、1961(昭和36)年に起きた豪雨災害の犠牲者の冥福を祈る三六災害慰霊献花式を下伊那郡大鹿村で開いた。同事務所職員や村職員計約40人が参列。大西山の土砂崩壊で犠牲になった職員や住民を追悼し、「三六災害」の記憶を風化させず、後世につなげる決意を新たにした。

61年6月下旬、豪雨が伊那谷全域に大規模な災害をもたらした。同村では大西山の山腹が高さ450メートル、幅500メートルにわたって崩壊。大量の土砂が家や水田をのみ込み、小渋川の氾濫を引き起こした。当時の同事務所小渋川砂防出張所も土砂に巻き込まれ、職員6人が亡くなった。村全体の死者・行方不明者は55人。

出張所跡地と大西公園の2カ所の慰霊碑に花を供え、焼香を行った。式典で同事務所の佐藤保之所長(51)は、「先人の思いと努力を受け継ぎ、三六災害のような悲惨な災害を二度と起こさないように一層努力を続ける」、熊谷英俊村長は「過去の記憶をいま一度胸に刻み付ける」と述べた。

かつての崩落現場が桜の公園として整備された大西公園では、同事務所の菊池五輪彦副所長(57)が参列者に「春に桜を見に来てほしい」と呼び掛けた。菊池副所長は、当時出張所職員だった自らの母(84)が土砂に巻き込まれており、「災害を忘れてはいけない。毎年ここに来るたびに祈り、心新たに防災の仕事に従事している」と話した。

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