竹林問題解決プロジェクト 中央大と共同研究

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竹炭の配合割合を変えた土をポットに入れ、実験の準備を整える中央大学やアトリエデフのメンバー=11日夕、原村

放置竹林の問題を地域と協働で解決するプロジェクトに取り組む工務店「アトリエデフ」は、原村の八ケ岳営業所を拠点に、竹林整備で出た竹の利活用に向けて中央大学との共同研究を始めた。竹炭は土壌改良材や、消臭・調湿効果があるとして日用品にも使われるが、科学的根拠に基づいた効果や効能を示すことで資源として活用を促す狙い。土壌改良材の実験から着手し、エネルギーなどの分野でも研究を進めたい考えだ。

土壌改良材の実験は、理工学部人間総合理工学科の原田芳樹助教、研究室の学生たちとタッグを組む。

原田助教によると、土壌改良材としての竹炭利用は、作物の増収や土の長寿命化などに優位性があると判明しているが、「どれほどの効き目があるかや、最適投入量などに関するデータは乏しい」と説明。竹炭は、肥料を吸着して必要な時に放出する「銀行口座」のような役目も果たすといい、環境負荷削減に向けても「参考になるようなデータを示せれば」と意気込む。

伊那市高遠町の竹林整備で出た竹から竹炭を作り、5ミリ前後の粒子にした。土・肥料は同じ量にし、竹炭の配合割合(0~40%)だけを変えた10パターンの土を準備。今後リーフレタスをポットで育て収量と品質を比較する。収穫後に再び種をまき、2回目の作柄も比較検証する。研究費は経済産業省の支援事業に申請中だ。

放置竹林は、需要の減少や地主の高齢者などで全国的に増加。強い繁殖力で里山の姿や生態系を変えてしまう恐れがあり、同社環境事業チームでは竹林整備が進むよう、地域住民と一緒に利活用の道を切り開いている。大井明弘社長は「利用を広げるには、効能について科学的根拠を示すことが不可欠。中央大学と連携し、竹ペレットなどのエネルギーや、食品・健康分野での活用に向けた研究も進めていきたい」と話している。

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